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コマーシャルモーター 2007年3月号

■INTERVIEW
十和田湖国立公園協会の担当者に聞く
AT積雪路走破性はMTと比肩 イージードライブが最大の魅力

積雪路の走DでアイシンGMアリソンのトルコン式オートマチックトランスミッションの評価が高い ――。積雪地域をホームグランドとする商用車のプロドライバーは積雪路でも乾燥路と遜色ない走りを見せる。滑りやすい低μ路の特性、それも気温で変化する路面状況を体験的に知り尽くしているがらこそといえるが、そうした雪道に慣れたプロのドライバーもトルコン式オートマチック車の積雪走破性の高さを評価している。急勾配の坂道が多く、積雪路走行で最もきびしい条件に立地する青森・十和田湖畔のユーザーを訪ねた。

アイシンGMアリソンのAT搭載車で積雪路に挑む

昨年9月に導入したアイシンGMアリソン製オートマチックトランスミッションを搭載した中型塵芥収集車。ボデーは新明和工業と富士重工が共同開発した最新モデル(GIPXシリーズ)が架装されている。

急勾配の坂道多い立地条件で活躍

 東北3県にまたがる山岳地帯で山と湖沼で形成する十和田八幡平国立公園。その中でも代表的な観光地で高村光太郎の傑作「乙女の像」や冬季の雪祭りイベント「十和田湖冬物語」の開催で知られる十和田湖。その湖畔にオフィスを構えて、観光客誘致や環境美化、道路の除雪作業まで幅広い事業を運営しているのが社団法入十和田湖国立公園協会である。
 同協会は、十和田市から委託を受けて域内54のごみの収集運搬業務を行っており、塵芥収集車を中型車2台、大型車1台の合計3台保有している。中型塵芥収集車2台のうち1台が昨年9月に導入した新車(ベース車=日野レンジャー)で、アイシンGMアリソン製のトルコン式オートマチックトランスミッション(AT)を搭載、同協会としてはAT搭載の塵芥収集車を今冬初めて運行している。
 今冬は各地の雪祭り・の開催が危ぶまれるほどの暖冬。十和田湖面の氷結も少なく、積雪量は平年の半分程度。とはいっても、十和田湖畔を囲むように山々が連なる立地で訪れる者にとって雪国を十分実感させる雪景色である。そういう降雪環境にあるとともに、域内には10%勾配の坂道が珍しくなく、13%勾配を示す道路標識も見られるきびしい積雪路の条件の中でAT車の走りはどうなのか、同協会業務主任の金村春美氏および主にAT車の収集運行を担当している久保直人氏にAT車における"冬の走り"を聞いてみた。

急勾配の坂道多い立地条件で活躍

写真中央が金村春美氏。その右側が久保直人氏で左側は 高嶋清栄氏。この3名で塵芥収集業務を行っている

まず、塵芥収集車それぞれの使い分けやごみ収集の運行状況を教えてください。

金村 当協会が保有する中型塵芥収集車のうちマニュアルミッション仕様車(MT車)は生ごみと新聞やダンボールなどのリサイクル資源ごみの収集、昨年新しく導入したオートマチック車(AT車)はリサイクル資源ごみ収集専門、そして5tクラスの大型塵芥収集車は生ごみ専門として運行しています。運行状況ですが、4月下旬以降、観光客が増えてくれば、ごみ排出量も多くなりますから、週6日、場合によっては日曜返上でごみ収集に回ることもありますが、ごみの排出量が少なくなる冬季シーズンは収集作業が多少緩和されます。しかし、それでも週5日は1台か2台は毎日収集に出ます。特に冬場は道路除雪作業が業務として加わりますら、天侯次第ではごみ収集と除雪作業が重なってスケジュールの調整が大変なときもたまにあります。

十和田湖畔に建つ十和田湖国立公園協会の事務所。協会 は観光案内から域内の美化対策、塵芥収集、道路除雪な ど幅広い喜業を運営している

事務所の裏手に待機する塵芥収集車

十和田湖周辺の降雪は何月からですか。

金村 今冬は昨年11月末から降り始めましたが、例年に比べ降雪量は少ないですね。冬場 は雪の影響で観光客が減りますから、雪が少ないというのは歓迎ですが、近年は観光客数が伸び悩んでいます。十和田湖冬物語(2月 2日〜25日)十和田湖畔で開催)と銘打った雪祭りイベントなどを催して活性化を図っていますが、全体的な傾向としてきびしい状況が続いていますから、2010年の東北新幹線青 森駅開業に期待をもっています。

さて、本題の昨秋導入したAT車の走行性についてお聞きしたいのですが、最初に AT車に乗ったときの印象はいかがでしたか。

金村 ATは乗用車で乗り慣れているせいもあって、違和感を感じるということは特になかったですね。最初から白然な感じで乗れました。やはりクラッチ操作が必要ないですか ら、運転が楽です。この運転が楽というのがAT車のもつ一番のメリットだと思います。

久保 実際に走ってみて右足だけの2ペダル操作で疲れない。AT車のメリットである運転が楽というのは大きな魅力ですね。

[ アクセルワークでスムーズに坂道発進 ]
十和田湖周辺は急勾賜の坂道が多いとごろですから。坂道発進が周われるところですが、AT車にどんな印象をお持ちですか。


金村 乗り慣れているMT車と基本的にそれほど変わりません。MT車の場合、2速発進でトルクが強いため、雪道でしかも坂道だとタイヤをスリップしがちですから、半クラッチ操作に神経を遣いますが、その点、AT車はクラッチ操作がありませんし、アクセルの踏み込みでトルクが滑らかに出ますから、アクセルの踏み込み加減だけでゆっくり発進できます。運転操作が楽なことを含めると、雪道の坂道発進性はMT車に比べてAT車のほうが有利なような気もします。 もっとも、MT車はクラッチの分だけ自分で操作できる範囲が広い。運転する側としてはクラッチ操作の面倒さはあっても、自分でコントロールできるというメリットは捨て難いところがあります。

確かにクラッチの存在は大きいですね。

金村 マニュアルに慣れていますから、特に冬場の運転は経験上からいってクラッチの有無の差を感じるところですが、AT車の運転に慣れてしまえば、AT車のほうが楽ですね。

久保さんの印象はいかがですか。

久保 いままで雪が積もった路面で坂道発進に困ったということはありません。AT車とMT車を比べてどちらが坂道発進性がよいかの判断は別として、マニュアルだとクラッチとアクセルのバランスをうまくとってスリップさせないことが重要ですが、AT車はアクセルワークだけスリップさせないように発進 できますから、アクセルを徐々に踏み込むことで滑らかに発進できることは確かです。

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